Meross Matter対応スマートサーモスタットを発表
https://www.theverge.com/2024/12/5/24313941/meross-matter-smart-thermostat-release-date-price-specs
Merossは新たにMatter認証を受けたスマートサーモスタットを発表しました。この製品は北米の暖房および冷房システムに対応した初の製品で、価格は99.99ドルでWi-Fi接続に対応しています。また、Google Nestのような他のMatter対応製品と比較して、低価格で提供される新しい選択肢として注目されています。
MerossのMatterスマートサーモスタットの概要
MerossのMatterスマートサーモスタットは、Wi-Fi接続とタッチスクリーン機能を備えた白いガラスパネルを特徴としています。スマートスケジュール機能を使えば、あらかじめ設定した時間や条件に応じて温度や動作を自動で調整できます。たとえば、朝の起床時間に部屋を暖めたり、外出中に省エネモードに切り替えたりすることが可能です。また、この機能を活用することで、システムの使用状況を追跡し、エネルギー消費の効率化にも役立てることができます。
- 価格:99.99ドル(発売記念価格69.99ドル)
- 対応:C-Wire接続が必要で、95%の暖房・冷房システムに対応
- 機能:Matter対応温度・湿度センサーと連携
この製品は、Apple Home、Amazon Alexa、Google Home、Samsung SmartThingsなど、主要なスマートホームプラットフォームで動作し、クラウド接続なしでコントロールできます。
スマートサーモスタット市場におけるMatterの意義
スマートサーモスタットはエネルギー効率を高め、簡単に温度設定を管理するために利用されていますが、Matter対応製品はまだまだ少ないのが現状です。現在、Matter対応のスマートサーモスタットは以下の2製品のみです:
- Google Nest Thermostat(129.99ドル)
- Google Nest Learning Thermostat 第4世代(279.99ドル)
Merossの新製品は、すでに販売されているこれらの商品と比較して安価で、この製品は、Matter対応の部屋用センサーを唯一サポートしており、センサーから取得した温度や湿度の情報を活用して、部屋の環境をより効率的に管理することができます。これにより、スマートホーム内でのデバイス間の連携がさらにスムーズになり、快適性と省エネ性能の向上が期待できます。このような理由から、Merossのサーモスタットは競争力のある製品となりそうです。
Matterのスマートホームデバイスにおける役割
Matterは、クラウド接続なしで家庭内のスマートデバイスを接続するための共通規格です。Matterは、Wi-Fiや低消費電力のメッシュネットワークプロトコルであるThreadを使用し、複数のデバイスの相互運用性を向上させます。対応するデバイスには、照明、サーモスタット、スマートロック、ロボット掃除機、家電製品、空気質モニターなどがあります。
また、Matter対応デバイスは、複数のスマートホームプラットフォームを通じて同時に管理可能であり、「マルチアドミン機能」を使用することで、異なるプラットフォーム間でも連携が取れます。これにより、ユーザーは自分の選んだプラットフォームでスマートデバイスを自在に操作できるようになります。
まとめ
MerossのMatter対応スマートサーモスタットは、低価格で優れた機能を提供する製品として注目されています。Matterによってデバイス間の互換性が高まり、今後のスマートホーム市場における利便性が向上することが期待されます。Matterの進化により、ユーザーはよりシームレスに、そして簡単にスマートホームの管理ができるようになるでしょう。
【空気質モニター】室内や屋外の空気の状態を測定・監視するデバイスのことです。このデバイスは、一般的に温度、湿度、二酸化炭素(CO2)、微小粒子状物質(PM2.5やPM10)、揮発性有機化合物(VOC)などの指標を測定し、空気の質を評価します。スマートホーム環境では、空気の質が悪化した場合に空気清浄機を自動でオンにするなどの連携が実現できます。
【サーモスタット】暖房や冷房システムを自動的に制御し、快適な室温を維持するデバイスです。温度を感知してシステムをオンオフする基本機能に加え、スマートサーモスタットはスケジュール設定やリモート操作、エネルギー消費の最適化を可能にします。さらに、Matter対応モデルでは複数のスマートホームプラットフォームと連携し、シームレスな制御や他のデバイスとの統合が実現します。
Vergeが選ぶ2024年のベストテクノロジー&製品
VergeのスタッフがYoutubeで2024年を振り返り注目のテクノロジーや製品を紹介していました。かなり面白いYoutubeなので是非本編もご覧になってほしいですが、動画をご覧になれない方はまとめておりますのでご参考にしてください。
今年も数々のテクノロジーやデバイスが登場し、多くの人々の暮らしに変化をもたらしました。特にうんざりするほど登場した「AI」、スマートホーム、折りたたみスマホ、EVなど、多くの分野で注目すべき進化が見られた1年でした。これまでにない革新が登場し、私たちの日常をさらに便利で快適にするテクノロジーが増えています。今年注目を集めたガジェットやデバイス、そしてスマートホームの未来に向けた動きを紹介します。
Meta Ray-Banスマートグラス:デザインと実用性の融合
Metaが手掛けるRay-Banスマートグラスは、見た目の美しさと実用性を兼ね備えた製品です。Meta AIアシスタントの搭載により、物体認識や翻訳、ナビゲーションといった機能を持つこのスマートグラスは、まさに未来を感じさせる一品です。他社がまだ追随する段階にある中、Metaは実用的でスタイリッシュなスマートグラスを完成させ、2024年にその地位をさらに強固にしました。
Chevy Equinox EV:手頃な価格で広がるEVの可能性
EV市場ではChevy Equinox EVが注目を集めました。手頃な価格設定でありながら、税額控除によりさらに購入しやすくなっています。Googleベースの新しいインフォテインメントシステムを採用し、Apple CarPlayやAndroid Autoの代替として車両機能との深い統合を実現。この取り組みはデータ収集の懸念もありますが、全体的な体験の質は非常に高いと評価されています。
第4世代Nest Learning Thermostat:美しさと賢さを両立
GoogleのNest Learning Thermostatは、スマートホームガジェットの中で最も洗練された製品の一つです。AI学習機能により、生活パターンに基づいて最適な温度調整を行い、Matter対応による幅広い互換性も強化されています。その一方で、以前のモデルにあったThreadサポートの廃止は惜しまれますが、それでも非常に完成度の高い製品です。
Google Pixel 9 Pro Fold:折りたたみスマホの頂点
2024年は折りたたみスマホの進化が目覚ましい年でもありました。その中でもGoogle Pixel 9 Pro Foldは、軽量でスリムなデザイン、そして通常のスマホとしての使いやすさを兼ね備えた製品として高い評価を受けています。閉じた状態でも快適に使え、必要な時には大画面を展開できるというバランスが絶妙です。
Oura Ring 4:スマートリングの未来を形作る製品
スマートリング市場ではOura Ring 4が注目されました。再設計されたセンサーと長寿命バッテリー、さらに改善されたデータ管理機能が、他の競合製品を凌駕しています。サブスクリプションに対する批判はあるものの、その全体的な完成度は市場のトップクラスです。
OLEDディスプレイと次世代モニターの進化
OLEDディスプレイが真に成熟した2024年。Alienwareの32インチ4KモニターやSteam Deck OLEDは、ゲーミングと日常作業の両方で最高のパフォーマンスを提供しました。焼き付きのリスクが減り、長寿命で明るいディスプレイが登場したことで、OLEDの新時代が到来しました。
Matterの進化がもたらすスマートホームの未来
2024年は、スマートホーム分野でMatter対応製品が急速に普及した年でした。Matterは異なるプラットフォーム間の連携を可能にする共通規格であり、デバイスの互換性と使い勝手を向上させています。Nest Learning ThermostatのようなMatter対応製品は、今後のスマートホームの標準となることが期待されています。
2025年に期待されるテクノロジーの進化
来年はさらにAI技術の進化が進み、より高度で直感的なデバイスが登場することが予想されます。また、エネルギー効率化の技術や折りたたみスマホの改良版、新しいスマートリングの発表も期待されています。2025年は、より生活を豊かにする革新的なテクノロジーが数多く登場するでしょう。
X-HEMISTRY社員のひとこと
日本ではあまり聞き馴染みのないスマートホームデバイスメーカーのMerossですが、Matter対応に力をいれていることが伺えます。現在日本市場の個人ユーザーが最も手に取っている製品はマーケティングに力を入れているメーカーの製品が多いように感じます。MerossはMatterの前にSamsungのSmartThingsに対応しています。日本市場よりも、SmartThingsが使える韓国を中心としたほかの国へ注力するのは必然でしょう。今現在は日本でもAmazonでMerossの商品はAmazonで購入できるので気になる方は是非使ってみてください。
Vergeの2024年セレクション動画は面白いものでした。このように製品の一覧を見るだけでも、いかに日本ではまだスマートホームの普及が遅れているかということを感じます。どの製品も日本で当たり前に使うイメージはあまり持てなかっのたのではないでしょうか。確かに国外でもこれらの商品はまだ一般的ではなく、「注目」「最新」の商品ですが、その手前のレベルまでは商品自体は生活に馴染んでいます。「便利」であることや「最新のテクノジー」に加え、デザインの追求が進んでいることは、製品そのものの機能だけでは差別化として足りないということの裏返しです。日本でもスマートデバイスやテクノロジーがデザイン面も考慮せざるを得なくなる程度に一般化する日が早く来るように、X-HEMISTRYとしても日々邁進してまいります。
X-HEMISTRY(ケミストリー)はスマートホームの可能性を最大限に引き出し、人々の暮らしをより豊かにするお手伝いをします。新規事業の立ち上げから、教育、そして事業設計まで、スマートホームに関するあらゆる課題を解決し、お客様のビジネスパートナーとして共に成長していきます。
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