毎年CESでもIFAでも得意のLEDを全面に押し出した圧巻のギラギラ派手派手展示を恒例としているLGだが、IFA2023では一転して穏やかな展示で、いつもとは180度異なるスタイルにある意味度肝を抜かれた。
その中でも話題をさらっていたのが、コンパクトなプレハブ住宅「LGスマートコテージ」
LG は「Better Life for All(すべての人のためのより良い生活)」をビジョンに掲げていて、その具現化としてIFA2023ではLGスマートコテージを披露。
モジュール設計の最先端技術と持続可能なエネルギー技術を採用したこの住宅は、近未来の住居として位置づけ近い将来欧州での販売を予定。
一新された住宅の概念
LGスマートコテージはプレハブ住宅の新たな試みであり、2階建てのワンルームスタイルのレイアウトで、限られたスペースを最大限に活用しながら、機能的で便利な生活空間を提供。このコンセプトはLGとプレハブ住宅を専門とするDanwood社の共同開発により誕生。
スマートコテージの構造材料には、韓国の鉄鋼会社ポスコが生産する低炭素鋼材が使用され、その建築には持続可能な方法が採用。屋根には4kWのソーラーパネルが設置され日々のエネルギー需要を補完しつつ、余剰エネルギーはエネルギー貯蔵システム(ESS)に蓄電され、オフグリッドでの運用が可能な設計となっている。
テクノロジーとデザインの融合
LGスマートコテージはLGのスマート家電と建物を融合させた空間を提供するために最新のモジュール式住宅技術を利用して構築され、2階建てのワンルームスタイルのレイアウトで、階段下のデッドスペースに洗濯機と乾燥機がピタリと収納され、ロボット掃除機もきれいに収まるように設計されていたりで、コンパクトな空間のスペース効率を最大限に引き出している。
家電とのシームレスな統合
このようにこのプレハブ住宅にはLGの最新の家電製品がビルトインで組み込まれ、LG ThinQアプリを通じて各家電を制御できるようになっている。
コンセプトではなく実売を狙う
LGはこのプロジェクトを単なるコンセプトとして終えるつもりはなく、プレハブ住宅メーカーとの提携を通じて商業展開を計画(見学ツアーの説明によると2025年)。ReportLinkerの調査では、プレハブ住宅市場は今後5年間で年間4.8%の成長が予想され、2028年には2290億ドルに達すると予測されているそうな。
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著者 : 新貝 文将
スマートホームに特化したコンサルティングサービスを提供するスマートホームのプロ集団X-HEMISTRY株式会社の代表取締役。
2013年から東急グループでスマートホームサービスIintelligent HOMEの事業立ち上げを牽引し、Connected Design株式会社の代表取締役に就任。
2018年には株式会社アクセルラボの取締役 COO/CPOとして、SpaceCoreサービスの立ち上げを牽引。
2019年秋にX-HEMISTRY株式会社を設立。スマートホーム事業に関連するノウハウを惜しみなく提供する形で、多くの日本企業向けにスマートホーム事業のノウハウを伝授しつつ、数々のスマートホーム事業企画/立ち上げにも寄与。
リビングテック協会発行「スマートホームカオスマップ」の製作にも深く関わり、スマートホームのエキスパートとして日本のスマートホーム業界で認知されている。
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