スマートホームのプロ集団X-HEMISTRY代表の新貝です。
スマートホームというとガジェット好きのアーリーアダプターが飛びつくもので「私には関係ないし、興味もないわ」という女性は今日の日本では少なくないはず。それは誤解というか思い込みですよ、というのが今回のテーマ。
スマートフォンが出たときもそんな最新ガジェット使いこなせないわ、と言っていた女性の皆さま方、今では必需品になっていますよね。今回は女性にとっても「便利で助かるわ」と思ってもらえるスマートホームの利用シーンをいくつか紹介したい。
忙しい朝の時間をちょっぴり捻出
早起きな人はゆったりと好きなことをする充実した時間にしている人もいるとは思うが、働くママさんにとってはそんな朝が来ることは夢のまた夢、という人は少なくないのではないだろうか。
そんな朝の生活を劇的に変えるには至らないものの、電車やバスの時間とにらめっこしながら慌てて家を出ることの小さなストレスから少しでも解放してくれたりするのがスマートホームだ。
朝起きてからのルーティーンを想像して欲しい。一般的には目覚めた後、カーテンを開け照明をつけ、エアコンをつけたり…と家の中を駆け回るのがルーティンではないだろうか。
スマートホームを活用すると…スマートスピーカーに「おはよう」と話しかけたり、おはようシーンが設置されたボタンを押すだけで、それらの動作が自動で実行される。朝食の支度ができたのに子供が起きてこなければ、スマートスピーカー経由で子供の呼び出しもできる。
方法は、「おはよう」という「シーン」を作り、「カーテンを開け、照明をつける」という設定をしておくだけ。また自宅を出る前に「いってきます」のシーンを実行すれば、一斉にカーテンが閉まり、照明も消え、エアコンも消え、お掃除ロボットが動き出すし、スマートロックがオートロックしてくれるので、鍵の閉め忘れが心配になって家に戻ってくることもなくなる。
またスマート電球が天気予報と連動して青色に点灯し雨予報を教えてくれたり、電車の遅延情報と連動して赤色に点灯して教えてくれたりもする。
我々X-HEMISTRYが深く関わった三菱地所のHOMETACTのPVが、こういった少しの便利で時間を捻出できることをうまく表している。
最寄り駅に到着すると、自動でエアコン、床暖、お風呂がON
ジオフェンシングというスマホの位置情報連動を活用すると、スマートホームが帰宅後のルーティンを開始してくれる。
例えば平日の夕方に指定した駅に近づいたことをきっかけに、床暖とエアコンがつき、お風呂のお湯張りが開始され、暖かくなった家が迎えてくれる、ということもできる。夏に暑い家、冬に寒い家に帰るというちょっとしたストレスからも解放される。
スマートカメラが子供の帰宅を検知して動画を記録
共働きでお子さんを学童に預けているケースでもスマートホームが生活を助けてくれる。我が家のケースでいうと、子供が小学3年生になったときに妻が時短勤務を試験的に止め、子供を学童から一人で家に帰してみることにした。
実際にやってみるまで不安もあったが、玄関に設置してあるスマートカメラが子供の帰宅を検知して動画を記録してスマホに通知してくれるので、子供の帰宅の様子が手に取るように勤務先でもわかるので妻もすぐに安心した。スマートホームのおかげで、試験的から正式に時短勤務からの解放となった。
子供もそれがわかっているので、カメラに向かって手を振ってくれたりもする。
鍵はどうしているかというと、暗証番号用のタッチパネルがついたスマートロックがついているので、子供は物理的な鍵を持たせなくても、番号を入力するだけでロックを解錠して自宅に入ってくることができる。ちなみに中学生になるうちの娘は生まれてこの方鍵を持ったことがない。
ほかにも地味に助かるスマートホーム機器
スマートディスプレイを活用すれば(ベタな事例だが)、タイマー設定もできるし、レシピだって教えてくれる。
スマートビデオドアベルを持っていれば、来訪者が来てピンポンがなったときに
リビングルームの壁にあるインターホンのディスプレイに駆け寄らなくても
調理中でもキッチンにあるスマートディスプレイで応答することだってできる。
スマートホームは、新たな家事道具
それでもスマートホームは贅沢品だと思う方もいるかもしれない。でも、これまを振り返ってみてもテクノロジーは常に我々の生活を少しずつ楽にしてきてくれている。
例えば、掃除はほうきとちりとりでした時代もあったが、その後掃除機が一般化し、今ではロボット掃除機が掃除だけでなく床ふきだってやってくれる。洗濯もたらいと洗濯板を使ってやっていた時代もあったが、今では全自動で乾燥までしてくれる。スポンジと洗剤で洗っていた食器も食洗機の登場によって助けられている。
時代時代で「そんな贅沢品はいらないかな」と思っていても、テクノロジーというものは常にコモディティ化して生活に浸透し、少しずつではあるが時短に寄与してくれている。
今後はモノがどんどん繋がる時代に向かっていくのは間違いないが、モノに触れなくても動かしたり、自立的にモノが動いたりして僕らの時間を捻出してくれる時代に入ってくる。
スマートホームはこれから日本の生活にも確実に浸透してくるごく近未来の生活支援テクノロジーなのだ。
著者 : 新貝 文将
スマートホームに特化したコンサルティングサービスを提供するスマートホームのプロ集団X-HEMISTRY株式会社の代表取締役。
2013年から東急グループでスマートホームサービスIintelligent HOMEの事業立ち上げを牽引し、Connected Design株式会社の代表取締役に就任。
2018年には株式会社アクセルラボの取締役 COO/CPOとして、SpaceCoreサービスの立ち上げを牽引。
2019年秋にX-HEMISTRY株式会社を設立。スマートホーム事業に関連するノウハウを惜しみなく提供する形で、多くの日本企業向けにスマートホーム事業のノウハウを伝授しつつ、数々のスマートホーム事業企画/立ち上げにも寄与。
リビングテック協会発行「スマートホームカオスマップ」の製作にも深く関わり、スマートホームのエキスパートとして日本のスマートホーム業界で認知されている。
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