スマートホームニュース#61 CES2025に合わせてスマートホームデバイスが続々発表!

今週はCES 2025に合わせて続々発表されたスマートホームニュースをご紹介!

目次

U-Tec:UWB対応スマートロックUltraloqを初公開

UWB技術搭載のスマートロック

CES 2025で、U-Tecは業界初の超広帯域(UWB)技術を搭載したスマートロック、Ultraloq Bolt Mission UWB + NFCを発表しました。このスマートロックは、スマートフォンの位置を「センチメートル単位」で追跡することができ、ユーザーがドアに近づくと自動的に解除されます。UWBはデジタル車両キーでも使用される技術で、ドアに向かって歩いているユーザーを認識し、家の中にいるときに誤ってドアを開けるのを防ぐことができます。

ハンズフリー操作とMatter対応

Ultraloq Bolt Missionは、ユーザーが自宅に近づくと自動的にドアを開けるハンズフリー機能を提供し、Matterにも対応しています。これにより、Apple Homeをはじめ、Amazon Alexa、Google Assistant、Samsung SmartThingsなど、さまざまなスマートホームプラットフォームとのシームレスな統合が可能です。Wi-Fiを通じて接続され、追加のハブなしでリモートアクセスも可能です。

スピードと耐久性

このロックは、わずか0.5秒で解錠が完了し、IP65の防水性能を備えているため、通常の屋外使用にも耐えられます。また、128ビットAESのデュアルレイヤー暗号化によりセキュリティが強化され、BHMAレベル1認証も取得しています。内蔵のバッテリーは最大1年間の使用が可能です。

価格と発売日

Ultraloq Bolt Mission UWB + NFCは、2025年第1四半期に発売予定で、価格は399ドルとなります。また、もっと手軽な価格のモデルとして、指紋リーダーとMatter対応を備えたUltraloqも発表され、価格は199ドルで、2025年初めに出荷が開始されます。

Aqara:新しいスマートホームコントロールセンターとセンサーを発表

https://www.businesswire.com/news/home/20250106874900/en/CES-2025-Aqara-Showcases-Innovative-Smart-Home-Solutions-for-a-Seamless-Intuitive-Experience

Aqaraの新しいスマートホームデバイス

Aqaraは、CES 2025で多くの新しいスマートホームデバイスを発表しました。その中で注目されるのは、全てのスマートホームデバイスを1つのインターフェースで管理できる新しい壁掛けパネル「Panel Hub S1 Plus」です。このデバイスは6.9インチのタッチスクリーンを備え、カメラ、ロック、サーモスタット、カーテンなど、さまざまなスマートデバイスを管理することができます。従来、iPhoneのHomeアプリを使って操作していたデバイスを、家の中央で管理できるようになります。

多機能なスイッチとダイヤル

Panel Hub S1 Plusは、Wi-Fiを使用して接続し、照明スイッチを置き換え、ZigbeeハブおよびMatterブリッジとしても機能します。このデバイスは、2025年1月にEUで発売予定で、北米では2025年後半に登場する予定です。また、「Touchscreen Dial V1」は、1.32インチの丸いタッチスクリーンを備えたロータリーダイヤルで、照明の明るさ調整やカーテンの開閉、サーモスタットの温度設定が可能です。さらに、温度と湿度センサーも内蔵され、画面のPro ximityセンサーによって操作が可能です。
新しいセンサーとボーダールーター
Aqaraは新しいセンサーやボーダールーターも発表しました。中でも「Presence Multi-Sensor FP300」は、PIRセンサーとmmWaveセンサーを組み合わせ、最大2年のバッテリー寿命を持つワイヤレス設計の存在感センサーです。ZigbeeとThreadのプロトコルに対応し、Matterにも対応しています。また、「Climate Sensor W100」は、温度と湿度を表示するディスプレイを搭載した屋内センサーで、天気予報や他のAqaraセンサーからのデータも表示できます。
最新のドアベルカメラとコントローラー
「Doorbell Camera Hub G410」は、176度の広角で2Kビデオを提供するカメラで、プライバシーを保護するためのエンドツーエンド暗号化を採用しています。RTSP対応で、ネットワーク上のサードパーティクライアントへのストリーミングが可能です。Matter対応のスマートホームセンターとしても機能し、Apple Homeとのシームレスな統合を実現しています。また、「Hub M100」は、Matter対応のエントリーレベルのコントローラーで、USBで電力供給を受け、Wi-Fi、Thread、Zigbeeに対応しており、AqaraとサードパーティのMatterデバイスを管理できます。

Flic Duo:CES 2025で登場した多機能スマートボタン

https://www.the-ambient.com/news/flic-duo-smart-button-launch-date

Flic Duoの特徴

Shortcut Labsは、CES 2025で新しいスマートコントローラー「Flic Duo」を発表しました。この製品は、Flicボタンシリーズの大成功を受けて登場したもので、1つのデバイスに2つのスマートボタンを搭載しています。Flic Duoは、単に2つのボタンを組み合わせたものではなく、ボタンを取り外すことで、新しい機能が使える点が特徴です。

ジェスチャー操作による多彩な機能

Flic Duoは、スワイプや回転などのジェスチャー操作に対応しており、これによりスマートホームのリモコンとして使用できるようになります。最大30の「コマンド」を設定可能で、例えば壁に取り付けてライトを調整したり、手に持って音楽を操作したりと、使用方法は多岐にわたります。また、タップや長押し、ジェスチャーの組み合わせで、さらに多くの操作が可能になります。

簡単な操作も可能

Flic Duoは、シンプルな操作にも対応しています。例えば、壁に取り付けた際にはライトを調整し、手に持ったときには音楽の再生をコントロールする、といったように、状況に応じて使い分けが可能です。このように、シンプルで直感的な操作ができる点が、ユーザーにとっての魅力の一つです。

失くしても安心

新たに加わった機能として、Flic Duoは失くしても探しやすくなりました。Flicアプリを使うことで、デバイスがビープ音を出して位置を知らせてくれます。また、個人アラームとしての機能も搭載しており、転倒検出や緊急時の通知機能を提供します。

発売と価格

Flic Duoは、2025年1月28日から予約注文が開始され、2025年第2四半期に出荷が始まる予定です。

 Lockly:革新的なスマートロックとホームセキュリティカメラを発表

https://www.pcworld.com/article/2568042/lockly-displays-some-wildly-innovative-smart-locks-at-ces-2025.html

新しいスマートロックシリーズ

Locklyは、CES 2025で新たなスマートロックを発表しました。注目すべきは、Duetシリーズのスマートデッドボルトと、Styla Designer Handlebar Deadboltのアメリカ市場への登場、さらに新しいSightlineスマートセキュリティカメラシリーズです。Duetシリーズは、手動でロックを操作できる親指ボタンを外側に搭載し、電子ロックの故障による締め出しを防ぐ機能を提供します。

長寿命と広範な互換性

Duetシリーズは、効率的な設計により通常のスマートロックよりも2倍長いバッテリー寿命を誇ります。さらに、Wi-Fiアダプターが内蔵され、Apple Home Key、Google Home、Amazon Alexaなどのプラットフォームと連携が可能です。これにより、様々なスマートホームとの互換性が実現され、ユーザーは便利で快適な生活を送ることができます。

Vision Prestigeと新しいセキュリティ技術

LocklyのVision Prestige Duetシリーズは、2022年にレビューしたLockly Vision Eliteと同様の技術を採用しています。2K解像度のビデオカメラ、顔認識機能、リアルタイム監視機能を備えており、Lockly Homeアプリを通じて外出先でも状況を把握できます。さらに、内蔵液晶ディスプレイでドアの向こう側にいる人物を確認できます。また、Secure Pro Deadbolt UWB Editionは、UWB技術を使用して、近接に反応するハンズフリーのロック解除を可能にします。

高級スマートデッドボルトの登場

LocklyのStyla Designer Handlebar Deadboltは、美しいデザインと先進的な技術を融合させた高級製品です。PIN Genie、2K HDビデオカメラ、カラーナイトビジョン、モーションセンサー、3D指紋センサー、双方向インターホン機能を備え、スタイリッシュで機能的なスマートロックを提供します。2025年Q3に発売予定で、価格は699.99ドルです。

新たなセキュリティカメラの投入

Locklyは、ホームセキュリティカメラ市場にも参入しました。Sightline CameraとSightline Camera Proは、バッテリー駆動で、複数のアプリを使い分ける必要なく、家庭内の状況を監視できます。Sightline Cameraは2K HD解像度、カラー夜間視力、microSDカードによるローカル保存が可能で、価格は69.99ドル、2025年夏に発売予定です。Sightline Proは、4Kカメラを搭載し、360度回転可能なモーター付きのベースを備えており、動きのある対象を自動追尾します。価格は149.99ドルで、こちらも2025年夏に発売予定です。

Govee:AIでスマート照明市場をリード

https://www.pcworld.com/article/2560234/ces-2025-smart-lighting-brand-govee-goes-all-in-with-ai.html

Goveeは、CES 2025でAI技術を駆使したスマート照明を展開し、業界の先駆者としての地位を確立しようとしています。昨年に続き、Goveeは新しいスマート照明を披露するだけでなく、今年の展示会の注目ワードであるAI技術を前面に押し出しています。特に、12億パラメータを誇るAIモデルが注目を集めており、その進化を象徴する技術として強調されています。

GoveeのAI技術の進化

Goveeは、これまでのAI技術の進展を大きく飛躍させ、AIモデルを12億パラメータにアップグレードしました。前バージョンの0.86億パラメータからの大幅な向上により、AIによる照明制御がさらに精度を増しています。このAIモデルは、1万以上の照明エフェクトでトレーニングされ、ユーザーが自然言語で入力したテキストを基に照明効果を作成・編集できる「AIライティングボット」の核となる技術です。これにより、照明のシーンを自由にカスタマイズできるようになり、ユーザーの創造性を刺激します。

AI Dreamviewによる新たな体験

また、Goveeは「AI Dreamview」という新技術を発表しました。これにより、ユーザーが作成した照明設定を複数のスマートライトに一度に適用することが可能になります。この技術は、スマート照明の一貫性を保ちながら、ユーザーが求める雰囲気やシーンを部屋全体で演出できるため、より没入感のある体験を提供します。

新しいスマート照明のラインアップ

Goveeは新たなスマート照明も展示しています。その中でも注目のアイテムは「Govee Table Lamp 2 Pro x Sound by JBL」です。この卓上ランプは、Bluetoothスピーカーとしても機能し、音質と照明の両方を提供します。210個のLEDビーズを使用しており、ユーザーは数十種類のプリセット照明シーンや、AIを活用したオリジナルの照明エフェクトを楽しむことができます。また、最大600ルーメンの明るさを誇り、さらに、5200mAhの充電式バッテリーを搭載し、JBL製のスピーカーで高音質のサウンドを提供します。

Matter対応の新製品

さらに、Goveeは「Matter」対応の新しい製品も紹介しています。Matterはスマートホームデバイスの標準規格であり、Goveeの製品もこれに対応しているため、Alexa、Apple Home、Google Home、Samsung SmartThingsなどの主要なスマートホームプラットフォームと連携可能です。このMatter対応の技術は、異なるプラットフォーム間での互換性を高め、スマートホームデバイスの普及に貢献しています。

発売予定と価格

Goveeは「Govee Table Lamp 2 Pro x Sound by JBL」の発売を2025年第2四半期に予定しており、価格については後日発表される予定です。この新しい製品は、スマート照明と音響を融合させた新たな体験を提供することを目指しています。
Goveeは、CES 2025での展示を通じて、AI技術とスマート照明の未来を切り開こうとしています。特に、AIを活用した照明のカスタマイズと、Matter対応の製品群は、スマートホーム市場において注目を集めるポイントとなるでしょう。

EcoFlow:AI駆動型エネルギー管理システム「EcoFlow Oasis」を発表

https://www.theverge.com/2025/1/5/24335856/ecoflow-oasis-smart-home-energy-management-system

EcoFlow Oasisとは

CES 2025で、EcoFlowは新しいAI駆動型エネルギー管理システム「EcoFlow Oasis」を発表しました。このシステムは、住宅のエネルギー使用、貯蔵、持続可能性のアプローチを再定義することを目指しています。リアルタイムデータと人工知能を活用し、ユーザーに最適なエネルギー使用法やコスト削減方法を提案します。

エネルギーの最適化とコスト削減

EcoFlow Oasisは、過去のエネルギー消費データ、地域の電力料金、太陽光発電の生産量、天気予報などの情報を元に、エネルギーの保存や使用方法に関する実行可能なアドバイスを提供します。例えば、悪天候が予測される前にバッテリーを充電しておくことや、電力使用量が高い時間帯に太陽光で蓄えたエネルギーを利用するようにシフトすることができます。

使いやすさと自然言語処理

ユーザーは、自然言語でシステムに問いかけることができます。例えば、「今日の太陽光エネルギーの使用を最大化するにはどうすればよいか?」と尋ねると、システムはアドバイスを提供し、その指示を実行することも可能です。これにより、エネルギー管理が非常に簡単に行えるようになります。

サードパーティ製品との連携

EcoFlow Oasisは、EcoFlowの製品群と連携するだけでなく、Shellyなどのサードパーティ製システムとも互換性があります。また、Matterにも対応しており、より広範なスマートホームエコシステムとシームレスに統合できます。

新しいソーラーバッテリーシステムと今後の展開

CES 2025では、EcoFlowは新しいグリッド接続型ソーラーバッテリーシステム「EcoFlow Ocean Pro」の発表も行いました。このシステムは、エネルギー容量を増強し、Oasisのスマート機能を活用して、さらに効率的なコスト削減と信頼性の高いバックアップ電源を提供します。また、EcoFlowは、RVやリモートでの生活向けに最大45kWhまで容量を拡張できる新しいPower Kit Systemや、ワイヤレス充電機能を備えた磁気パワーバンク「Rapid Series」、USBポートで2台のデバイスを同時に充電できる太陽光発電式のウェアラブル「Power Hat」も展示しています。

Withings: スマートミラーで実現する新しい健康測定

https://www.cnet.com/health/ces-2025-the-omnia-smart-mirror-is-a-smart-scale-and-health-assessment-in-one/
https://appleinsider.com/articles/25/01/06/withings-omnia-smart-mirror-reflects-back-your-health-data

2025年1月6日、ウェアラブル技術メーカーWithingsは、CES 2025で新たに発表された製品「Withings Omnia」を披露しました。この製品は、AIを活用したフルレングスのスマートミラーで、健康状態を包括的にチェックできる新しいデバイスです。Withingsはこれまでにもスマートウォッチやスマートスケール、血圧計、睡眠トラッカーなどの健康管理関連機器を手掛けており、Omniaもこれらのデバイスとのデータ統合が可能です。Omniaは、体重や心肺機能、ECG(心電図)などの健康データをスキャンできるミラー機能を持ち、体組成や筋肉・脂肪の割合なども測定することができます。

Omniaのスケール機能とAIアシスタント

Omniaの特徴的な部分は、体重を測るだけでなく、血圧や心拍数、Vo2 Max(最大酸素摂取量)などの健康指標を測定できることです。さらに、OmniaにはAIアシスタントが搭載されており、データを基に健康アドバイスを提供します。例えば、もっと歩くようにアドバイスしたり、健康管理のために医師の予約を促すこともあります。このように、Omniaは身体全体をスキャンし、ユーザーに必要な健康アドバイスを提供することを目指しています。

今後の展開と健康技術の進化

Withingsは、Omniaの発売時期についてはまだ具体的な日程を公表していませんが、今後数か月以内に既存の製品に新機能を追加する予定だとしています。これは、健康管理技術が急速に進化していることを示しており、将来的にはスマートスケールミラーのような製品が広く普及する可能性を秘めています。たとえ高価格帯の製品であっても、技術の進化により、日常的な健康管理がより身近なものになることが期待されています。

Amazon Ring:スマート煙探知機を発表

https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-01-06/amazon-s-ring-debuts-5-a-month-smoke-monitoring-service-ces

Ringの新しい煙探知機

AmazonのRingは、火災安全製品メーカーのKiddeと提携し、接続されたスマート煙探知機を発表しました。この新しい製品は、Ringのホームセキュリティ技術を統合したKiddeの煙と一酸化炭素(CO)探知機で、Ringのモバイルアプリに通知を送ることができます。この新しい探知機は、CES 2025で発表され、2025年4月に発売予定です。

価格と機能

Kidde Smart Smoke Alarm with Ringは$54.97で、Kidde Smart Smoke and CO Alarm with Ringは$74.97で販売される予定です。これらのデバイスは、Ringのモバイルアプリと連携しており、家の安全を監視するための便利な機能を提供します。さらに、Ringは月額$5で、24時間体制の専門監視と緊急対応サービスを提供するサブスクリプションサービスも開始します。

Ringの歴史と成長

Ringは2015年にAmazonに約10億ドルで買収され、主にビデオドアベルデバイスで知られています。これらのデバイスは、ユーザーが自宅前の活動を録画できる機能を提供し、セキュリティ市場での地位を築いてきました。さらに、カメラ付きの防水ライトや飛行型セキュリティカメラなど、さまざまな製品ラインに拡大しています。

市場におけるRingの地位

Ringは、競合のSimpliSafeと共に、アメリカのプロフェッショナル監視システム市場の5分の1を占めています。RingのCEOであるLiz Hamrenは、2023年3月に創業者Jamie Siminoffから社長職を引き継ぎ、同年の5月にはRingがやっと利益を上げ始めたことをBloombergに伝えました。

新サービスの選択肢

ユーザーは、Ring Homeというサービスに加入しなくても、新しい煙探知機のサービスにアクセスできる点が特徴です。このサービスは、動画録画の保存などの機能を提供するもので、煙探知機とは別に利用可能です。